小人と7人の姫君(仮)3

 
「 小人、遭遇 3 」
 
 
メガネ小人が呆れた顔をした。
 
メガネをクイってしながら。
 
左手の中指でクイってしながら。
 
「普通、若い女性なら、『きゃ〜、カ〜ワ〜イ〜イ〜』とか何とか言いながら、
 
 大興奮でボクのことを触りまくって、妖精ちゃん王子だとか、天使ちゃん王子だとか言って
 
 チヤホヤするはずデス。
 
 渋谷ではそうデシた。
 
 イケメガネのボクなら当然の結果デスが、ウザイのでオサワリは禁止にしまシタ。
 
 でもアナタはメガネからチェックデスか?」
 
コイツ…自分がどこまで通用するか、大胆にもすでに試してやがる。
 
由姫は、小人の意外なあざとさに怯んだ。
 
頭の中が1年中お花畑って訳でも無いんだ。
 
「ちょっと!聞いてマスか?」
 
小人が少しイラついた感じでメガネをクイってした。
 
その様子にチラっとムカついた由姫だが、文句を言って何か反撃されたら困るので、一応謝っておく。
 
「あ、はぁ…すいません…?」
 
「まぁいいデス。
 
 立ち話もナンですし、リビングに移動しまショー。」
 
「はぁ…って!ちょ!
 
 ここ、私の家っ!!!」
 
 
 
小人と7人の姫君(仮)4へ。
 
 

 

 
押していただければ、幸いです。
    ↓

人気ブログランキングへ