ネコノベル17

 
                 ある秋の晴れた夕方

アタシはニャンコ。

 
名前はピノ
 

ご主人たまの浮気性に、イ〜ッってにゃって昨日からお家へ帰ってにゃいけど、もう限界。
 

おにゃかが。
 

だから、まだまだ腹が立つけど帰ることにした。
 

でも、にゃんとにゃく気まずい感じ。
 

なのでアタシは、にゃるべく小さい声でご主人たまを呼んでみた。
 

これに気付かにゃかったら、もう1日ハンストするにゃ。
 
 

 

…ご主人たまぁ、入れてもらえますか?
 


 

ほんとに小さく鳴いたのに、すぐにドアが開いてご主人たまがすごい勢いで出てきた。
 

ピノたぁん!良かったよぅ。どっか行ったか車に轢かれたかと思ったよ〜。
 

早く家に入り?まんまあるよ、まんま。」
 

あはぁ、ご主人たまったら心配し過ぎ!
 

でも、すっごく嬉しいにゃぁ。
 

ピョコンとお家に入ると、「おかん」も大喜びしてくれた。
 

「帰ってきたの?ほらほら、魚食べんさい!」
 

わぁい。食べるぅ。
 

でも、ミラクルはこれで終わりじゃにゃかった。
 

普段は厳しい「親父」まで、自分の食べていた煮魚をアタシにくれたにゃ。
 

もしかして、アタシって愛されてる?
 



 
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